神経過敏社会(5)
カメラを持って散歩していたら、「Picture ! Picture !」と頼まれたので、はい、パチリ。 SNSの登場で世界は一変しました。 SNSが利用できるところであれば、世界中とつながりあうことができるのです。 世界がSNSの恩恵に浴する 一方で、深刻な問題も浮き彫りになってきました。 ある国の政治・経済を混乱させるために、サイバー・テロを仕掛ける国々。中国、北朝鮮、ロシアなど。悪の枢軸といってもいい。 特に中国のタチの悪さは万死以上の億死に値する。中国に異を唱える国は、力ずくで押さえ込む。極悪ヤクザ以上のならず者国家そのものです。 ここでは個人間のSNS上の誹謗中傷問題だけに絞って考えていきます。 「モグラたたき」という言葉があります。ある問題を解決する。すぐに次の問題が起こる。解決しても次々に新たな問題が出てくる。キリがない。 AI技術を駆使して悪質な投稿を削除する会社があるそうです。一時的に中傷記事を削除しても、すぐにまた別の悪意のある投稿が繰り返される。 SNSの機能の一部を遮断して、ユーザー間のつながりを制限してしまう。方法としては効果的だとは思いますが、これは非現実的でしょう。良心的なユーザーに対する迷惑などを考えると、画餅に帰すだけですから。 SNSに過激な中傷を投稿するユーザーはごく少数で、大多数は道理をわきまえたユーザーです。道理をわきまえたユーザーのほとんどは、いわば「声なき声」で内心では中傷記事に批判的な考えを持っているのでしょう。 「Silence is V iolence.」(黙っているだけでは、暴力に加担しているのと同じ) 今年2020年5月、アメリカのミネアポリスで、白人警官が黒人の容疑者を拘束する際に、容疑者の頸部を圧迫して窒息死させた事件が起こりました。黒人を差別する殺人です。アメリカをはじめ世界の主要都市で、人種差別への抗議デモが繰り広げられ、その時のスローガンが上記の「Silence is Violence」です。 なにか事が起こる。SNS上で賛否が沸き起こる。日本の場合の弱点は、付和雷同してある一つの意見に多数の人が流されやすいことです。日本人の思考行動の同一性が今だに大勢を占めることがよく見られます。 「声なき声」は時に傍観者とも見なされます。見ざる言わざる聞かざる。なにもしない。常に「声なき声」でいいとは...