フィリピン出稼ぎ事情（１）(Overseas Filipino Workers) (1)


　　　　　　　　　　　　　　　　なかなか立派な家ですね


フィリピンは出稼ぎ大国といわれています。
 2018年7月の統計によると、フィリピンの人口は１億６百万人。そのうちの約１割もが海外出稼ぎ労働者です。（「フィリピン人海外出稼ぎ労働者」→Overseas Filipino Workers。以下、ＯＦＷと表示）ＯＦＷからの送金額はフィリピンの国内総生産（GDP）の約１割にも上るそうです。（注１）

なぜかくも多くのＯＦＷを生み出しているのでしょうか。理由は明明白白です。家族を養うため、少しでもいい生活をするためです。一般のフィリピン人の年収は、2012年度現在で、日本円にして約45万円ほどです。（注２）

2015年度時点での出稼ぎ国上位 10か国

１．サウジアラビア　２．アラブ首長国連邦　３．シンガポール　４．カタール　５．クウェート　６．香港　７．台湾　８．マレーシア　９．オマーン　１０．バーレーン
中東とアジアで全体の約９割を占めています。

 主な職種。【女】サービス業（ホテル・レストラン従業員、店員など）・メイド・子守り・看護師・介護士など
【男】建設業・製造業・技能工・組立工など

ＯＦＷの担い手は、女が若いお母さん、男は父親。フィリピンでは人材派遣業が最大の産業の一つとなっています。なぜ彼らはいともたやすく、国外へ働きに出ることができるのでしょうか。

It is no exaggeration to say that the Philippines has been supplying the most workforce to foreign countries.

According to the statistics in July, 2018, the population of the Philippines was 106,000,000. odd, about 10 % of which were Overseas Filipino Workers. (Hereafter: OFW)  The remittance from OFW amounted to about 10 % of GDP in the Philippines. (See Note 1 )

What makes an extraordinarily large number of Filipinos work abroad ?  Needless to say, that comes from reasons for supporting families and living better lives.  
The statistics in 2012 said that average Filipinos earned, in Japanese currency, about 450,000. yen a year.  (See Note 2)

The data in 2015 showed top 10 countries for OFW to work---1. Saudi Arabia  2. United Arab Emirates  3. Singapore  4. Qatar  5. Kuwait  6. Hong Kong  7. Taiwan  8. Malaysia  9. Oman  10. Bahrain
The Middle East and Asia accounted for about 90 % of the whole foreign countries.

Occupation: (Female)---Service Workers(such as hotels, restaurants, shops),  Live-in Housekeepers, Baby-sitters, Nurses, Caregivers. 

(Male)---Construction Workers, Manufacturing Workers, Technicians, Assembly-line Workers.

 Main Worker in OFW---(Female)---Young Mothers  (Male)---Fathers

Human Resources Industry is one of the most primary ones in the Philippines.  What on earth urges Filipinos, without any hesitation and worry, into working abroad ?

（注１）2018年GDP：330,846　米ドル（単位：百万）
（注２）教育関係者（大学教授）・法律家・医師・会社社長（重役）など、社会的地位の高い職業は除く。
（出典）日本国外務省、ほか、以下のとおり。

(Note 1)  GDP. in 2018---330,846.- (in units of ONE MILLION US DOLLARS)
(Note 2)  Except for Professors, Lawyers, Doctors, and Executives, etc.  450,000.- yen in Japanese currency---About 4,130.- US Dollars (As of: 6/12/2019)

Ref:  Foreign Ministry in Japan-- Survey on Overseas Filipino
Philippines Statistics Authority
United Nations--World Population Prospect-Population Division
International Labour Organization in the Philippines
Philippine Overseas Employment Administration

＊下記の本をお薦めします。
「江分利満氏の優雅な生活」　山口瞳：著　（新潮文庫）
昭和３０年代の日本のサラリーマン事情。このような時代を経て日本は経済大国へと突き進んでいく。



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