シリーズ「日本人の品格」(第2回)


今日の日本と日本人がジワジワと劣化しつつある最大の原因はなんでしょうか。
やはり、第二次世界大戦(日米大戦)での敗戦が主因だと思います。

白人の超大国・アメリカに、有色人種のアジアの小国・日本が敢然と戦いを挑んだ結果、完膚なきまでに打ちのめされてしまいました。

同じ敗戦国のドイツと日本に対するアメリカおよび連合国の仕打ちには明らかに差がありました。白人のドイツには原爆を落とさずに、有色人種の日本の広島・長崎には躊躇なく2発も投下したのですから。

2016年5月27日、アメリカの大統領として初めて、オバマさんが被爆地の広島を訪問しました。

オバマさんの「広島演説」の冒頭部分は次のようになっています。

Seventy-one years ago, on a bright cloudless morning, death fell from the sky and the world was changed.  A flash of light and a wall of fire destroyed a city and demonstrated that mankind possessed the means to destroy itself.

「71年前の快晴の朝、空から死が降ってきて、世界は変わってしまった。閃光と火の塊が街を破壊し、人類が自らを滅ぼす手段を手にしたことを見せつけた」

まるで人ごとのような冒頭部分ではありますが、現役のアメリカ大統領として、これがギリギリの表現だったのかもしれません。
オバマさんが黒人だったということも、被災地訪問を後押しさせた一因となったとも思うのですが。

2016年 12月27日、安倍首相と当時のオバマ大統領がハワイの真珠湾で演説をしました。

【阿部首相の演説の一部】

あの「パールハーバー」から75年。歴史に残る激しい戦争を戦った日本と米国は、歴史にまれな、深く強く結ばれた同盟国となりました。それは、いままでにもまして、世界を覆う幾多の困難に、ともに立ち向かう同盟です。明日を切り拓く、「希望の同盟」です。

【オバマ大統領の演説の一部】

Thank you for your presence here today--a historic gesture that speaks to the power of reconciliation and the alliance between the American and Japanese peoples; a reminder that even the deepest wounds of war can give way to friendship and lasting peace.

「今日、(阿部首相の)この地への訪問は、日米の人々の和解と結束の力を示す歴史的な行動であり、戦争の最も深い傷でさえ、友情と恒久的平和に変えることができると気づかせてくれる」

では次回から、アメリカの占領政策によって、日本がどのようにして日本と日本人の品格を失ってきたのかを考えてみます。

*写真は閉鎖した別ブログのものを再掲。村の子供たちの素朴な遊び。
*オバマさんの「広島演説」は、英語・日本語翻訳ともに、2016年5月28日付の「DAILY YOMIURI」から引用。安倍首相・オバマ両氏の「ハワイ演説」は、当時のインターネット記事から引用。



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